学童期の3種混合ワクチンについて

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2019/4/12

学童期の3種混合ワクチンについて

新年度になり2種混合ワクチン(以下DTワクチン)接種に来られるお子さまが多くなっております。DTワクチンの接種年齢である11-12歳に、実は3種混合ワクチン(以下DTPワクチン)を勧められているのはご存知ですか?

2018年8月に日本小児科学会が推奨する予防接種スケジュールが改定となりました。その改定の最大のポイントは、①就学前(5-6歳)のDTPワクチン・不活化ポリオワクチンの追加接種、②学童期(11-12歳)のDTPワクチンの追加接種の2点です。今回はこの②についてお話しさせていただきます。

そもそもDTワクチンとDTPワクチンの違いですが、「P:pertussis」の百日咳の抗体が含まれているかどうかです。

では、なぜ百日咳の抗体がが必要なのでしょうか?多くの人は0歳時に3種混合ワクチン(現在は4種混合ワクチン)を3回接種し、1歳時に追加接種し、合計4回接種をされております。その効果もあり、1歳台の抗体保有率は90%を超えております。しかしその後は年毎に抗体保有率は減少し、5-6歳では30%以下になっていることが分かってきています。 その後、5歳以降は再び抗体保有率が上昇していますが、これは自然感染によるものと考えられています。実際、日本における年齢別の報告数を見てみると、おおよそ6-14歳の方で多くなっています↓

6-14歳の子たちで流行してしまうと、小中学校での集団感染が起こり、しばしば地域的な流行が起こすとされています。地域の流行により、ワクチン未接種の乳児に感染してしまった場合命に係わってしまうこともあるのです。例えば、現在11歳-12のお子さんが将来結婚しあかちゃんが産まれたちょうどその時に地域で流行していたら、、、パパ・ママとなったお子さんが感染してしまうかもしれず、さらには自身の赤ちゃんも感染し、大変な事態になるかもしれないのです。

実際、多くの先進国ではすでに百日咳含有ワクチンの接種が就学前・学童期に組み込まれています。(下記のスケジュールは米国のスケジュールです)

以上、日本での百日咳発生報告やワクチンの世界標準を考えると、11-12歳ではDTワクチンではなくDTPワクチンのほうが良いとされています。しかし日本の行政制度はその世界標準にはまだ追いついておらず、現在は7歳半以上の子は3種混合ワクチンは定期接種では接種できないため、DTPワクチンをご希望の場合は任意接種(自費)となってしまうのが、デメリットとなっています。

もしDTワクチンを接種した場合、基本的には追加のDTPワクチンは接種できません。これを機会に一度ご家族で相談し、DTワクチンではなく、DTPワクチンを接種するのはいかがでしょうか?

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